#48 努力する目的
高校時代、僕は周りの人よりも圧倒的に多く自主練したという自負がある。
朝練前の6時半にはグランドにいて、筋トレとランニング。
夕方の全体練習の後も9時過ぎまで残ってトレーニング。
OFFの日もトレーニング。
僕は週7でほとんど休まずに自主練をしていた。
その当時は、とにかくがむしゃらに頑張れば、結果は出るものだと思い励んでいた。
しかし、トレーニングを重ねても結果は出せず、むしろ疲れが溜まってパフォーマンスが下がっていた。
そのことに気が付いてはいたが、改善しようとはしなかった。
それはなぜか。
自分に酔っていたからだと思う。
毎日自主練を一人でやっている自分すごい、チームで一番の努力家だ。
コーチ陣よ、この僕の頑張りを見てくれ。チームメイトも尊敬してくれ。
そんなマインドだったと思う。
自主練を経て強くなりたいという思いだったはずが、周りからの見られ方を気にし、努力家として評価されようとしていた。
当たり前だが、サッカー選手はピッチ上で結果を出して評価されるもので、練習後の自主練ではない。
そんな簡単なこともわからずに行動した結果、実力よりも疲労が溜まっていた。
こうなりたい、これができるようになりたいという目的があるから、練習するのであって、それ以外の練習は何の意味もない。
だからいつまでたっても結果は出ないし、強くもならなかった。
もし僕がもう一度、高校サッカー男児に戻れるとしたら、全体練習後すぐに帰宅し、食事や睡眠などの質を上げてコンディションを整える努力をする。
ピッチ上で最高のパフォーマンスができるように、疲れを溜めないようにするためだ。
努力することで大事なことは、質を上げることでも量を増やすことでもなく、何のためにそれをやるのかという目的を持つことだ。
目的を持ったうえで、質をあげるか量を増やすかを考える必要があると思う。
それができないと努力する意味はないと高校時代の経験からわかったので、明確な目的を持って、行動していきたい。