#7 逃げた過去
大学入学から現在までで、未だに後悔していることがある。
それは、夢を諦めたことだ。
大学1年の後半、今と同じように海外でサッカー選手になりたいと夢見た。
海外サッカー経験のある先輩、同じようにサッカー選手を夢見る同期が身近にいたことで、絶対に実現させてやろうと誓っていた。
大学を辞めてサッカーをやりたい、両親に自分の思いを伝えると大喧嘩になった。
「そんなことは無理だ。」、「成功しなかったらどうする」、「学費が無駄になるだろ。」
親に怒鳴られ、一時の迷いとして片付けられた。
今の自分なら、何を言われようが関係ないというように思える。
しかし、当時の僕は親に夢を全否定されたことで自信をなくし、やっぱり自分には無理だと思ってしまった。
また、実際に大学を辞める覚悟も、自分でどうにかするという自信もなかった。
そして海外でプロサッカー選手になるという夢を完全に諦めてしまった。
その後は夢を忘れさせるかのように、大学祭の実行委員会の役職に就いたり、とりあえず長期のインターンに行ってみたり、一人旅をしてみたりした。
他のことに夢中になることで、この頭の狂った夢を忘れようとしていた。
その後も僕はいろんな新しいことをやった。
しかし、どこかで満足しきれていない自分がいて、このままでいいのかというモヤモヤがずっとあった。
「あの時逃げずに夢に向かって突っ走っていたらなあ」
そんな後悔がずっとあった。
就職活動が本格的に始まる頃になり、やっぱり夢を実現させたいと強く思うようになった。
この後悔を死ぬまで持ち続けるのは嫌だ。
だから昔のように親に全否定されようが、縁を切られようが関係ない。
一度諦めた夢だからこそ、実現させたいという思いは強い。