ポーランド1年目キツかったときの話
お久しぶりです。
6月1日で24歳になりました。そして来月でポーランドに来て1年になります。
しばらくブログを投稿していなかったので、今日は近況報告を兼ねて投稿しなくなったあたりの自分に起きたことについて振り返りたいと思ってます。
あんまり気持ちの良い話ではないかもしれないけど、読んでくれたら嬉しいです。
軽い鬱病だったかもしれない
去年11月ポーランドは冬に差し掛かり、天気も毎日どんよりとした曇りが続いたその時期辺りから何がきっかけとかはわからないけど、どうしようもない不安と無気力、疲れてるのに眠れないみたいなことが増えた。
外を歩けば後ろから走ってくる車の音でビクッとなり、犬に吠えられたら心臓飛び出るってくらい普段に気にならないはずの音にビビるようになった。
後で調べたらうつ病の症状とマッチしていた。
また太陽を浴びないと気持ちが落ち込みやすいらしい。
(北欧の冬は日照時間が少なく自殺する人が多いとも言われてるらしい)
そんな状態だからサッカーも楽しくないし、試合に出ても結果は残せなかった。
もうサッカーなんて辞めて日本に帰りたい。
本気で思っていた。
今であれば誰かに話を聞いてもらうだけでも違っただろうけど、その時は人に弱い所を見せるのはカッコ悪いことだと思っていた。
それは親に対しても見せてはいけないと思ってた。
あれだけ大口叩いて出てきたのに、そんな弱気なこと言えない。
好きなことやっているのにそれが辛いって、何言っているんだこいつは、って思われたくない。
だからその時毎日更新していた書いていたブログでも、なんか前向きなことは書いていた。
けど実際はそんな気持ちは全くなかった。
思っていることと書いていることが違くてもうブログを書きたくなかった。
だからその時にブログも辞めた。
無駄に高いプライドが自分を追い込み、自分を壊してしまっていた。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13253654798
これはちょうどその頃に書き込んだ知恵袋。
こんなところで聞いて答えが出てくるわけないのに。
とは言え親身に返信をくれた方もいて温かい世界だなと思った。
シーズン終了と本当の地獄
11月の中盤にリーグ戦が終わり、1ヶ月半のオフシーズンに入る。
自分の思いは一つで、日本に一時帰国したい、それだけだった。
でもビザ申請中の身である自分は別の手続きをしないといけないのだけれど、その手続きの予約が取れなかった為帰国することができなかった。
この田舎町でオフを過ごすしかないと覚悟を決めたあたりで、えげつない頭痛と体の痛みで丸3日寝込んだ。
実家暮らしで育った自分は、家で具合悪くなれば家族の誰かが助けてくれた。
でもここでは自分でやるしかない。何かを作って食べる力もなく、このまま野垂れ死ぬじゃないかと思った笑
12月、体調は回復したが相変わらずメンタル的に落ち込んでいた。
既にシーズンが終わりクラブは1ヶ月のオフ期間に入っていた。
このまま部屋で引きこもっていたらとうとうやばいぞと思い、気分転換にワルシャワに出かけたその日、遠距離になっていた彼女に電話で振られた。
いろいろ言われたけど、一番印象に残ったには、一人の人として尊敬しててブログも見ていたけど、継続できない人なんだと知ってそんな気持ちもなくなったって。
相手の気持ちの変化だけだったら、どうすることもできなかったからまだダメージは大きくなかっただろう。
しかし、これまでの自分の振る舞いがこういう結果にしてしまったのは本当に悲しかった。
ワルシャワのホテルで人目気にせず泣いてしまったのは昨日のことのように思い出す笑
その時に両親に電話をし、初めてこれまでの悩みと弱音をぶちまけた。
気持ちがついてこないこと、思い通りにいかないこと、失恋したこと…
ビービー泣きながら両親に電話で話すとは思わなかった。
元々昔から親との口数は少なく、本音で話すことは少なかった。
本音で話しても自分の伝え方が悪く喧嘩になちゃうことが多く、周りの家庭と比べると仲良くはなかったかもしれない。
それでも一番近くで心配してくれて応援してくれて頑張ってほしいと思っているのは、彼女でもなく友達でもなく、自分の両親だと言うことにやっと気付けた。
こうして鬱と失恋をきっかけに両親の偉大さを知ることとなったのと、人に相談することを覚えた。
あの時電話をしてくれた友達にもありがとう。
その後再び体調を崩したり、子供に雪投げられ付けられて20zl取られるなんてこともあったが、素晴らしい日本人選手に関わったり、一緒にトレーニングをしたりでかなり回復した。
長いオフ期間を経て今日からチームの活動が再開。実は先月の上旬から元所属選手が代理人となって日本人選手を集めているクラブの日本人4、5人と練習してた。似た者同士切磋琢磨できたのは本当に心強かった。彼らがいなかったらシーズンを向かえるのが難しくなっていたかもしれない。心から感謝してる。 pic.twitter.com/wjiJWfKk0Q
— Atsushi Koyama/小山惇🇵🇱⚽ (@atsuyama061) January 12, 2022
シーズン開幕と新たな目標
シーズンがスタートし、去年共にプレーしていた選手、監督のほとんどが移籍し、メンバーが大幅に変わった。
日本人選手も何人か入ってきた。
この頃にはうつ状態から完全に復活し、何か吹っ切れたような前向きな気持ちで日々を送れる状態になった。
この時になぜ気持ちが落ち込んでしまったのかも自分なりに分析した。
未来を見過ぎて勝手に不安になり、こうでなければいけないという理想の姿と現実の自分とのギャップに苦しんだ。
だからなるべく次のことを考えず、今日の練習、明日の試合だけ考え、あとは一切考えないことにした。
もう一つに毎月減っていくだけの口座残高に底知れぬ恐怖を感じストレスになっていたことがあった。
だから支出を見直しコントロールし、自分で稼げる術を付けようと誓った。
クラブからの先月分のお給料。
僕の同級生はもうすぐで社会人2年目となりバリバリ稼いでいる。自分の道を進んだ地点でわかっていたけど焦りを感じることも時々ある。選手としての価値を高めること、サッカー以外でやれることを増やしていくこと、これが自分のシーズンの目標。 pic.twitter.com/k7PGEq1Q3h— Atsushi Koyama/小山惇🇵🇱⚽ (@atsuyama061) March 16, 2022
地の利を活かす
毎月減っていく口座残高を見ながら、サッカー以外で何かできないか悩んでいた。
ポーランドにいるという点と自分できることは何かを考えたとき、バイヤーになるのはどうかという発想になった。
「ポーランド発の〇〇!」みたいのは調べればたくさんあった。
これを現地で買って、日本国内に輸出すればいいじゃんと思った。
さらに調べてみて、どうやらBUYMAというプラットフォームを使うのがいいらしい。
在庫を抱える必要が無く、注文が入れば店で買って日本に送る。その差額が利益となるというビジネスモデルだ。
早速アカウント開設し、「ポーランド発の〇〇!」とか「日本未入荷」みたいなのを出品しまくった。
最初はアクセスすら集まらなかったけど、とにかく時間はあるから出品しまくった。
そしたら少しずつアクセスが集まるようになり、その次の月に初受注をもらい、それ以降少しずつだけど様になってきた。
日本の週1、2のアルバイターの月収くらいだけど、物価の安いこの国では黒字だ。
多くはないけど自分の力で生み出せるようになり、それによって去年抱えていた不安もある程度解消され、それが今の心の安定にもつながっていると思う。
今後のこと
とりあえずは今月で僕のポーランド1シーズン目が終わります。
それに伴って、次のクラブに移籍したいと思ってます。
今よりも1つ上のカテゴリーにステップアップするのが今の唯一の目標です。
僕は自分のやりたいことやるぜってイキって日本を出てきました。
だから周りの同級生がどう過ごしてるとかは関係ないと思ってたけど、実際は社会人としてバリバリ頑張ってるのとかみてよくわからん危機感感じたり、呑み行ってるのとか恋人同士で楽しそうにしてるのとかいいなって思うこともあります。
俺は周りとは違う、そんなふうに思っていた時期もあったけど、実際はなんでもないただの弱い人間。
それを痛感したポーランド1年目でした。
先日父親と電話で話した時に、数十年ぶりにパスポートを取ったんだと言っていました。
海外でプレーするアツシの姿をいつでもいつでも見に行ける様にだと。
だから今よりも上のカテゴリーでプレーしているところを見せたい。
そんな想いで今は過ごしています。
現在チームはここ14戦2勝12敗とかなり苦しい状況で、降格圏にいます。
ここまで負け続けているのは自分のサッカー人生でも初めての経験です。
ポジションもチーム事情でセンターバックでプレーしています。
まさか海外でセンターバックでプレーするとは思っていなかったし、監督にも自分のポジションをやらせてくれとお願いした時もあったけど、結局リーグ終盤まできてしまった。
自分よりも一回り二回りデカいポーランド人に競り合いで負け、失点して負けてしまうときなんかは泣きそうになります。
それでも自分より明らかにデカい選手との戦い方や対処方法は試合を重ねるにつれ身に付いていると実感します。
自分のこれまでのサッカー人生で経験したことのない負け続きの状況、もどかしい日々を送ってはいるけど、あの辛かった冬に比べたら全然大丈夫。
まだまだこれから。
最後に
好きなことをしているのに心が弱るなんて甘い!と思う方もいるでしょう。
僕もそう思います。
しかし現に理想と現実とのギャップに苦しみ、見えない未来に対して勝手に不安になり、誰かに相談することができなくて病んでしまいました。
優秀な人であればたくさんのことを考え、日々過ごしているのだろうけど僕の場合、「自分に過度に期待ぜず、目の前の「今」を積み重ねていくこと」これだけです。
今回の話を聞いて反面教師にしてもらえれば幸いです。
長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。
そして24年間関わってくれた方々ありがとう。今後もよろしくお願いします。
ディスカッション
コメント一覧
初めまして!
ちょっとお尋ねします。
ポーランドで息子がサッカーをして言いますが、コンタクト取れますか?
色々、ポーランド事情をお聞かせいただければと。。。
はじめまして!
はい!大丈夫です!
https://twitter.com/atsuyama061?t=-Z47CLEWW2tBY1BnVtwNTg&s=09
こちら私のTwitterのアカウントですのでダイレクトメッセージいただければと思います。
別の手段のほうが良ければ教えてください。