#131 去年の夏
ちょうど去年の今日、僕はイギリスへ向かって飛んで行ったのを思い出した。
あの時は親や友達に行くことを反対され、その言葉をすべて無視していた。
というのも、イギリスに行った目的は「治験」を受けることだったから。
治験とは簡単に言うと、新薬の実験台だ。
拘束時間や身体的精神的負担を考慮し、その対価として多額の報酬をもらうことができる。
僕が参加しようとしていたのは5泊6日で20万円の治験だった。
しかし結局は僕の心電図が向こうが求めている数値を超えてしまったため、受けることはできなかった。
当時は旅での資金を旅先で調達できたらすごいいいなと思い、治験に参加しようとしていた。
結果として稼ぐことはできなかったけれど、日本からイギリス分の報復の飛行機代を出してもらった。
そして治験が受けられないと分かった直後、イギリスからトルコまでの片道を取り、治験の旅から東欧縦断の旅に切り替えた。
東欧縦断の旅ではヒッチハイクをして人の温かさを実感できたし、独立国家ならではの雰囲気を感じれたし、これはこれでよかったなと思う。
この経験からやりたい道が閉ざされても、自分の行動次第で別の道を見つけることができ、それなりになんとかなるということ。
あれから一年。
僕は人と遊ぶ夏休みよりも、一人旅の方が好きな大学生だった。
毎夏行っていた海外も、今後旅のために行くことはないだろう
今度はサッカー選手として海外に行く。
ワクワクする未来を想像して今日も頑張ろう。
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