無名のサッカー選手が海外クラブとの契約に至るまで
今年の10月にポーランド5部リーグに所属する、Budowlani Murzynowo というクラブと正式に契約しました。
今回は僕がポーランドに渡航してからチームとの契約に至るまでの過程をお伝えしていていきます。
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エージェントを決定
海外サッカーに挑戦するにあたり必要になってくるのが僕と海外クラブとを繋げてくれるエージェントの存在です。
もちろんエージェントを付けずに道場破りのような感じでクラブに自分自身を売り込むことも可能です。
実際にそうやって契約した選手は何人もいるし、自分もいろんな人と話していくなかで一人でやることを勧められたこともありました。
ですが、「海外サッカー1年目」「現地のコネクションもない」「その国の言語も話せない」、「日本での実績もない」という状態で一人でやるのはリスキーだと感じていました。
現に去年の10月あたりに、Facebookで20チームほどポーランドのクラブにコンタクトを取ったことがあります。

その際CVといわれる履歴書のようなものとプレービデオを送りました。
しかしその中で実際にチームのオーナーを紹介してくれたのは1チームのみで、そのクラブも結局断られてしまいました。

こういった経験から、自分だけでやるのは難しいし、すごくめんどくさいなと思ったのでエージェントを付けることにしました。
そうしていろんなエージェントとコンタクトを取ってその中で一番信頼できると思った、「チキサカ」というところにサポートしてもらうことにしました。
ポーランドへの渡航
「チキサカ」ではポーランドに数人の選手を送り出しており、僕自身、国に関してはヨーロッパなら特にこだわりはなかったため、ポーランドに渡航することに決めました。
そして7月6日に僕を含めた日本人3人とともにポーランドへ出発しました。
ポーランドに到着後にAirbnbで予約したアパートに10日間隔離をし、そこから各々自分の実力やポジションにあったクラブにトライアウトにしに行きました。
経営難でチームを去った1チーム目
隔離後に6部のクラブから練習参加の許可をもらい、1チーム目のトライアウトがスタートしました。
そのクラブは昨年に選手が多く抜けてしまったため、選手を欲していて、正式に契約はしていなかったものの、ほぼ決まりという状況でした。
そのクラブには約1ヶ月練習や練習試合に参加していましたが、いつまでたっても正式な契約はしてもらえず、公式戦にも出れない状態が続きました。
そうした状況が続いていくなかで、オーナーから外国人選手を登録するお金はない、みたいなことをエージェントを通して耳にしました。
またコーチがイギリスに行くから指導者もいなくなることも知り、このクラブでサッカーをすることはできないと判断し、チームを去ることになりました。
2回の練習で決まった2チーム目
幸運なことに1チーム目のクラブを去る直前に5部のクラブから練習参加の許可をもらいました。
元々用意していたプレービデオをエージェントがクラブに渡し、そのプレーを見て練習参加の許可を判断したそうです。
そして2チーム目のクラブでのトライアウトがスタートしました。
練習初日に監督から良い評価をもらい、翌日の紅白戦では3得点1アシストと結果を残しました。
そのおかげでチームが欲しいと言ってくれてほぼ契約という感じになりました。
そこからはクラブがすぐに登録作業に取りかかってくれて、10月2日のリーグ戦のロッカールームで紙にサインをし、その日にデビュー戦を迎えたという感じです。
まとめ
ざっくりとですが、僕がエージェントを見つけてポーランドに来てから契約に至るまでの過程をご紹介しました。
僕の場合は7月に渡航して10月に試合に出ることができたので、チームと契約して試合に出るまでに3ヶ月ほど時間がかかりました。
海外サッカーをするにあたり実力という部分はかなり大事ですが、その他にもタイミングやその時の運といった目には見えないものも大きく左右すると思います。
僕の場合は1チーム目を去る前に2チーム目のクラブがすぐに見つかったことや、紅白戦で3点取れたこと、といったその時のタイミングや運に助けられたといっても過言ではありません。
今後海外サッカーに挑戦するにあたり、実力ももちろん重要ですが、時の運やタイミングがあるということを意識してもらえたらいいかなと思います。
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