【海外サッカー選手】ポーランド5部リーグで半シーズンプレーしてみて【契約条件や待遇】
前に私が実際に少しの期間所属していた6部リーグのクラブの記事と、私の仲間が在籍していた5部リーグのクラブの記事を書きました。
今回はそれらの続きとして、私が現在所属している5部リーグのクラブについての記事を書こうと思います。
半シーズンプレーしてこのクラブやこのカテゴリーで感じたこと、クラブでの私自身の待遇等を説明していきます。
まだ前回の記事を読んでいない方はこちらも是非読んでみてください。
今回の記事は、
・今後海外サッカー選手として挑戦したいと考えている選手
・既に海外挑戦していて、他の国リーグについて興味がある方
・海外サッカーの下部リーグ事情について興味がある方
におすすめの内容となっています。
目次
現所属クラブについて
私が現在所属しているのが、ポーランド5部リーグ「Budowlani Murzynowo(ブドヴラニ ムジノボ)」というクラブです。
入団経緯についても前にまとめた記事があるので、興味があればそちらもご覧ください。
ここは昨年に6部から初めて昇格したクラブで、ここ数年で大きなスポンサーを獲得しチームとして力を入れていこうとしているようなところでした。
エンブレムを見てもらえればわかると思いますが、設立は1948年と古いですが、チームとして本格的に力を入れ出したのは最近で、チーム状況としてはまだまだ若いクラブです。
登録メンバーは22人くらいいて、シーズンを通して怪我やなんやらで、前半シーズン最終戦では14人にまで減っていました。
外国人選手は私一人だけで、それ以外は全員ポーランド人で形成されたチームです。
リーグについて
ポーランドリーグはかつて松井大輔や森岡亮太、加藤恒平といった日本代表経験のある選手たちが在籍していたこともあります。
あまり日本では情報を得ることが少ないですが、他の国同様にリーグ規模は大きいリーグとなっています。
ポーランド全体のリーグ構成
ポーランドではエクストラクラサというリーグがトップリーグで、日本でいうJ1のような位置付けです。
その下にⅠリーガ、Ⅱリーガ…と続いていきます。
ポーランドリーグは3部リーグまでがプロ選手と言われており、エクストラクラサが16チーム、Ⅰリーガが18チーム、Ⅱリーガが18チームの計54チームがプロクラブとなっています。
5部リーグについて
私が所属しているのが、全体の5つ目のⅣリーガ(5部リーグ)と呼ばれるカテゴリーです。
16地域から構成されるリーグで、337クラブが存在します(2019/2020地点)
リーグは1年通してホーム&アウェイ行われ、それぞれのリーグの首位のみが昇格できる仕組みとなっています。
5部クラブの環境
ポーランドの5部クラブのほとんどは専用グランドを持っており、設備もサッカーをする上では不自由のない環境が整っています。
私のクラブでは、天然芝のピッチ一面、クラブハウス、ミーティングルーム、といった基本的な設備が整っています。
基本的にどこのクラブもこうした専用のグランドは持っているのがポーランド下部リーグの特徴になります。
その他に芝を手入れしてくれる人や、ユニホームを洗濯してくれたり、ロッカールームを掃除してくれる人もいます。
契約条件と待遇について
私自身の契約は1年契約で待遇は、家・給料・ビザの主に3つです。
・チームが提携しているホテル
家に関しては、チームが提携しているであろうホテルの一部屋を借りて住んでいます。
キッチン、洗濯機、シャワー、トイレもあり特に不自由はありません。
地下に筋トレルームがあり、そこでトレーニングをすることもあります。
またホテルの目の前が別のクラブのホームグランドのため、自主練がしたいときはそこで練習したりしています。
・気になる給料は?
日本の大卒の初任給は約21万円と言われていますが、大卒海外サッカー選手の私の給料はというと、500ズロチです。
1ズロチだいたい28円なので、おおよそ1.5万円くらいですね。
私のポーランドでの月の食費が1万〜1,3万くらいなので、食費くらいの給料だと思ってもらえるといいかなと思います。
・滞在許可証の申請
滞在許可証、いわゆるビザをチームから出してもらえるというのが契約内容に含まれていました。
5部リーグでビザもやってくれるクラブというのはあまりなく、かなりラッキーな条件だっだたかなと思います。
ただこの申請にはかなり時間がかかるみたいで、半シーズン終わった今でも申請は完了していません。
・その他の待遇
その他にチームからウェアを支給してもらったり、生活に必要なキッチン用具を用意してもらったりと契約内容とは関係ありませんが、かなり良くしてもらいました。
まとめ
今回は私が所属しているクラブ事情について書きました。
これまで6部クラブやほかの5部クラブの記事も書きましたが、5部も6部もサッカーをする環境としてはかなりハイクオリティであることがわかると思います。
今回私自身の月の給料も隠さず書きましたが、当然日本にいたときはお金をもらってサッカーをしたことはなく、むしろ東京でサッカーをしていたときは月1.5万円を払ってプレーしていました。
そんな人間が外国人選手としてポーランドで契約をして、お金をもらってサッカーができるようになったのはかなり嬉しいことです。
確かに1.5万円なんて小さい額です。
大卒1年目の月の収入が1.5万円なんて終わっていると思うかもしれません。
それでも自分の夢の一歩を踏み出したことで得た収入、自分の好きなことで稼いだ収入は何物にも変えられない尊いものだと思います。
もちろんいつまでもこんなことは言ってられないので、潮時は常に考えなければいけませんが、この喜びというものを忘れてはいけません。
来年の1月から再びリーグが再開し後半戦がスタートします。
日々を大切に結果を求めて頑張っていきます。
また、今回の記事を読んで、海外挑戦の参考に少しでもなれば幸いです。